
先月の23日に、豊岡近大付属中学校で夢新聞教室をやってきました。
今回は、高校1年生50人を対象にやってきたわけですが、この年頃になるとほぼ大人というか、現実的です。
そんな、半分大人で半分子供?な16歳の夢はどんなんだったのでしょう。

やりたいことと収入?
夢新聞教室は、夢が叶ったことを完了形で書く未来の自分を描くものです。
実際に書いたほうが、より具体化され自分のやりたいこと、なりたいものが明確になります。
ですが、いきなり「さあ、書いてみて」といってもそう簡単にすらすら書ける子供はすくないですね。
いざ、書こうとともっても「夢はあるんだけれど、生活できるかわからない」とか、ちょっと現実も見えてきているわけですよね。
そうなんです。高校1年生ともなれば、夢に責任を感じているわけですよ。
でも、夢を見つけてそのままうまく夢に向かって真っすぐに飛んでいける人なんてほとんどいないと思います。
ほとんどの人たちは、その一歩が出ずに、出来ないことを何かの理由にしているんじゃないかと思います。
何も失うものなんてないのにね。
時間もたっぷりある。若いし!!
そんな若い子供を見ていると、なんにでもなれるのにと思ってしまいます。
ある女の子は、作家になりたいと教えてくれました。
でも、売れるかどうかわからない・・・だから夢にしていいのかと悩んでいました。
僕たちが子供のころの周りの大人っというのは、「そんな夢みたいのことを言わずに汗水流して働け!」
そんな大人が多かったように思えます。
そんなこと言われたら、夢も希望もないですよね。
本屋大賞をとる
その女の子は、売れるかわからない。その道を目指してもなれるかわからない。だから、夢にできない。
僕はその子に、「じゃあ、売れたらいいんじゃない。直木賞をとるぐらいの作家になればいいやん」といいました。
そうすると、止まっていた手が動き出して、書き始めてくれました。
夢新聞教室は、全員が最後には書き終わって、みんなの前で夢を発表します。
早く書き終える子、なかなか進まない子と様々ですが、今回は最後まで書けない子が一人だけいました。
すごく思いつめたような、顔をしていました。
ちょっと話をすると、ダンスが好きなようでした。
そして、夢発表の時間になると、泣き出してしまいました。
これは、無理だなと思いお手伝いをしてくれていた女性に「発表はしなくていいからね」と伝えていたのですが、
その女の子のグループの発表が回ってきたときに、その女の子も出てきてくれました。
もう、泣きじゃくっています。
そして、泣きながら「私は、今はみんなのように夢がないけれど、とにかく好きなダンスをがんばります」
といってくれました。
彼女が何を抱えているかは、聞くことはできなかったのですが、みんなの前で言えたこと、
その勇気がすごいなと思いました。
クラスのみんなも、大きな拍手で応援してくれました。
若いというアドバンテージ
エアバックって、今は車の標準装備ですよね。これを発明された小堀 保三郎氏は
最初は、会社の上司や役員にエアバックを馬鹿にされて、認めてくれていたのは本田宗一郎氏ともう一人の役員だけだったと
言われていました。
その他の役員、上司は「そんなの無理だ、何馬鹿なことを言ってるんだ」と小堀 保三郎氏のアイディアを
相手にもしなかったそうです。
小堀 保三郎氏はそこで、「そうか、じゃあ無理だな」と思っていたら、全世界の車に装備はされていなかったでしょう。
小堀 保三郎氏はイノベーションをこのように語られています。
イノベーションを起こすのは、いつも40歳までの若者だ。
そして、40歳を超えた大人、上司、先輩の仕事は、「若者の目を見て騙されることだ」
本田宗一郎氏は、小堀 保三郎氏の目を見て、騙されたからこそ今のエアバックがあるのかなと思いました。
若い子の夢を、その子の目を見て騙される。
夢新聞教室もそうなのかもしれませんね。
それでは、よい一日を。
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